よくある質問
1日2食にしたら、太るのではないかと心配です。
1日2食を正しく実践すれば、体は最も適正なスタイルにおさまります。太っている人はやせ、やせている人は太ってきます。これは、今まで1日3食で疲れ切っていた腸が少食によって回復し、消化吸収が正常な状態になるからです。
1日2食は太るというイメージが先行しているのは、おすもうさんが1日2食だからというのが大きいのでしょう。
あれは1日2食で消化吸収が良くなっているところへこれでもかと大量の食事をつめこんでいるから太るのです。
1日2食にして、腹8分目を心がけていれば、太る心配はまったくありません。
ただ、今まで1日3食だった習慣があるので、1日2食にした直後は食欲がコントロールできなくなって過食に走る人がいます。もちろんこれは太りますので避けなければなりません。ストレスで暴食してしまうくらいなら、また1日3食に戻し、量を減らしていくところから再チャレンジしていきましょう。
朝食をとらないと、午前中ボーッとするのではないでしょうか。
論より証拠で、実践してみられたらよろしい。朝食をとらないと頭が働かないというのはウソだということがすぐ分かります。
朝食をとらないと頭が働かないという理論は、ブドウ糖の補給が切れるということを根拠としています。脳はブドウ糖で働く器官であるから、そのブドウ糖が切れたら脳も働かなくなるという理論です。
もしこれが本当なら、人間は1000万年ものあいだ生存してくることなどできなかったでしょう。1日3食、毎日欠かしてはならないような貧弱な動物であったなら、たちまち他の動物に蹴散らされてしまったことでしょう。
1日や2日、何も食べなくても健康にはまったく支障ありません。それどころか、空腹さえがまんできれば、むしろ爽快感が生まれ、スタミナが発揮でき、頭もシャープになってきます。
これは、ブドウ糖が切れたときに脳はβ(ベータ)ヒドロキシ酪酸という老廃物をエネルギーとして使い始めるからです。このβヒドロキシ酪酸はケトン体といって、アルファ波を生じやすくする物質です。したがって、ブドウ糖を使用している脳よりも爽快感や心の安定感が生まれてくるのです。
朝食を食べないと頭が働かないなどと言う人は、このような体験をしたことがないのです。
ただし、朝食を食べないことに慣れてくるまでは、ボーッとすることがあります。これは朝食を抜いたことが原因ではありません。今までの習慣が崩れたことが原因で、体がとまどっているのです。人間は習慣の動物と言われるゆえんです。
逆に1日2食を1週間も続けていれば、それが新しい習慣となって体が理解します。早ければ2、3日、どんなに遅い人でも1ヵ月あればそのようになります。
そうすれば、頭がボーッとすることは2度とありません。それどころか朝起きた瞬間から爽快に頭が働く健康体を手に入れることができます。特に朝が弱い人には、その効果はてきめんにあらわれます。1日2食で、ぜひ朝の爽快さを味わってください。
夕食抜きの1日2食ではダメなのでしょうか。
なぜ夕食ではなく朝食を抜くのかといいますと、それには2つの理由があるのです。
まず1つが、実行のしやすさという点。
「あー忙しい忙しい! 行ってきまーす」
そう言って家を出て、仕事に追われているうちにアッというまに昼になるという人が多いのではないでしょうか。
この場合、朝食を抜くのはとてもカンタンです。
もちろん、夕食抜きで実行できる方もいらっしゃるのですが、多くの方にとって、忙しい朝に食事を抜くほうが、苦もなく実行していただけるのです。
また、夕食の時間は一家だんらんの時間であったり、社交の場になることもあります。ストレスをためない2食生活のためにはこうした時間も重視されるべきですので、どうしても夕食ははずせないのです。
つぎに2つめの理由は、モチリンの分泌です。
モチリンとは、腸の蠕動(ぜんどう)運動をうながすホルモンです。
朝、しばらく何も食べずにいるとおなかがグーッと鳴ってきますが、このときに十二指腸および小腸上部からモチリンが分泌されています。
これによって便通がよくなり、「腸をきれいにする」という2食健康法の本領が発揮されます。
ところが朝食をとってしまうと、このモチリンが出なくなるのです。
以上の2つの理由から、朝食を抜くほうがより効果的な2食健康法になるわけです。
ただ、すでに夕食抜きの生活を確立されていたり、仕事の都合などでどうしても夕食抜きの方法にせざるを得ない方もおられるでしょう。
そのような方は、夕食抜きで1日2食を実行していただければ結構です。
2食健康法をはじめたら、1週間で2キロ以上やせましたが大丈夫でしょうか。
正常範囲内ですので心配ありません。
これがもし1週間で5キロ以上減ったら危険です。どこか実行のしかたに問題がありますので、ただちに中止して、段階を追って1日2食にしていく必要があります。
2食健康法を実行すると、
○ 最初の3ヵ月間は、5~15キロの体重が落ちる
○ 次の3ヵ月間で、体重がほぼ下げ止まる
○ それ以降は、太っていた人はその体重(適正体重)が維持され、やせていた人は、逆に適正体重まで上昇する
という現象が起きます。(個人差があります)
朝食を抜くとそのぶんだけ1日の摂取カロリーが減るわけですから、体はどこかからその代わりとなるエネルギーを探してこなければならなくなります。
そこで、体脂肪をどんどん分解して使うようになります。
したがって2食健康法はダイエット法としても効果があるのです。
逆に、注目すべきは、やせていた人は太ってくるという点です。
やせている人というのは、腸のはたらきが弱っているために栄養分を正しく吸収できていないのです。それが2食健康法で毎日胃腸を休ませていると、腸のはたらきが正常化してきます。
その結果、やせている人が朝食を抜くと、一時期はいちだんとやせるのですが、6ヵ月後にはゆっくりと太りはじめるのです。
もちろん食事の量は減らしたままでです。